『将来的にアスリートとして活躍したい』、『プロスポーツ選手になりたい』などの夢や目標をもつ子供はたくさんいます。
好きなスポーツに没頭し、一つの競技だけを反復継続して練習していれば、ある程度のレベルには達するでしょう。
しかしながら、一つの競技に固執してしまうデメリットがあります。一つの競技だけおこなっている競技者に訪れる壁が、必ず出てくるのです。
複数のスポーツを通して潜在的な能力を蓄えることでその壁を乗り越えられるケースがあります。
複数のスポーツを行うメリットを紹介していきましょう。
さまざまな体の動きを習得できる
一つの競技だけに偏ってしまうと、身体の動きに偏りが出来てしまいます。競技以外の動きを身につける事で、バリエーションが増え結果的に全体的な体のバランスが良くなったり、技術向上につながります。
ケガのリスクが減る
一つの競技をやり続けると体の消耗速度が速いです。同じ動きを繰り返し続けることは、リスクを伴います。例えば野球で故障しやすいのが、肘や肩。
故障している高校球児が多い理由として、小学生の時から多くの球数を投げ続けている要因が挙げられます。
最近、球数制限などの見解が示されてきました。ケガのリスクを少しでも減らすために。
燃え尽き症候群の回避
当初、『楽しい』で始めたスポーツが『楽しいのか何なのか分からなくなった。』『なんのためにスポーツをやっているのか分からなくなった』というのはよく耳にします。これは一つの競技に縛られることで、思考にバリエーションが持てなくなることが要因の一つです。マンネリに近い状態が生まれやすくなるのです。決まりきった練習の繰り返しや、指導者の一方的な指導などで競技者本人の意思が希薄化してしまうのです。
さまざまな指導者からスポーツに対しての取り組み方を勉強できる
複数のスポーツを通して、様々な指導者から教えを説いてもらうことが出来ます。これは非常に貴重な体験です。様々な指導者から、スポーツに対する考え方や、コンディションの整え方、体の動かし方を学び、引き出しにすることが出来ます。
アメリカでは複数のスポーツに励むことが推奨されている
日本では、どちらかというと一つのスポーツに固執する傾向があります。これは、複数のスポーツに取組みづらい背景もあります。専門競技以外の動きを取り入れたトレーニングを行うことを『クロストレーニング』と呼ばれます。アメリカではクロストレーニングが浸透していて、複数のスポーツに取組むことが珍しいことではありません。高校生でも複数のスポーツを行っているケースもあります。
アメリカでは、『アメリカンフットボールと野球』、『バスケットボールと野球』など二つの競技でプロになる選手も。
ボー・ジャクソン
アメリカで有名な、ボー・ジャクソン。彼は野球とアメリカンフットボール二つの競技でプロ経験があり、それぞれのオールスターゲームに出場した選手です。